ゆうちゃんはなんでもなれる

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「わー、よく出来たねー!」  いつの間にか昼食の準備を終えた三人が拍手をしている。ゆうちゃんはますます鼻を高くした。  パシャっとシャッター音も聞こえてくる。みや姉さんがスマホでゆうちゃんが作ったお城を撮っている。  いや、待って。写真は積み木を積まれた私が映っているだけでは……?  そう思ったけれど、今の私はお城の土台だ。何も言えない。 「ゆうちゃん、もうお昼だから片付けよう」  みや姉さんの言葉でお城は取り壊しが決まる。  ゆうちゃんが積み木を崩して、私は身体の力を抜くことが出来た。お城の土台をやめて、一緒に積み木を片付けた。  お昼は野菜や鶏肉をオーブンで焼いたもので、都会の人はオーブンで料理を作るのかと目を丸くした。初めて食べたズッキーニも美味しかった。  ゆうちゃんは私と母が買ってきたアップルパイの中身だけ食べてご満悦だ。私はパイの部分が一番美味しいと思うのだけど……。  アップルパイのパイはみや姉さんが食べている。 「はーときゅんきゅん♪ みんな、えがおだよ~♪」
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