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次の日、俺はがむしゃらに仕事をこなした。
1分1秒でも早く木下の元へ行きたい。
それだけを考えていた。
「よっしゃ、終わった。」
腕時計を確認すると15時を回ったところだった。
今から新幹線に飛び乗れば、17時には会社に着く。
名古屋土産を持っていくという名目で、木下を迎えに行こう。
木下は、羽鳥先輩に告白されたことを気にしているだろう。
俺にどういう顔で会えばいいのか悩んでいるに違いない。
しかし、そんな事よりも、俺以外の男の事を木下が考えていると思うだけでイライラする。
俺は木下の事が好き過ぎるのだ。
彼のことを知れば知るほど、好きが増えていく。
木下は俺に本気の恋愛を教えてくれた。
だからこそ、木下には俺だけを見て欲しい。
たとえそれが、俺の独りよがりだとしても。
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