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「よし、食べるぞ~」
「おい、一気に肉を乗せすぎだ。」
「だって、腹減ってるし。」
「それはわかるけどな。」
鉄板奉行の並木が、俺にストップをかけ、黙々と肉を焼き始めた。
こうなると、並木は無口になる。
俺は並木の顔をこっそりと眺めた。
切れ長の目に、筋の通った鼻、整った輪郭、そして長い指。
並木を作りだす全てが愛おしい。
「どうした?肉焼けたぞ。」
「あ、うん。食べる。」
「俺の顔みても腹は膨れない笑」
並木には俺の考えなんてお見通しのようだ。
「腹は膨れなくても、幸せにはなる。」
「真顔で言うなよ。」
「照れた?」
「照れてない/」
並木は俺から視線を逸らした。
俺はそんな並木の顔を覗き込み、微笑んだ。
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