S極~Side:並木~

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花火が終わった。 俺は木下からそっと離れると部屋の電気をつけた。 「並木、ありがとう。」 「どういたしまして。」 「俺からもプレゼントがあるんだけど...」 木下はコートのポケットから小さな箱を取り出した。 「ありがとう。開けていい?」 「うん。」 俺は木下からプレゼントを受け取ると、ラッピングのリボンを丁寧に解き、箱を開けた。 「キーケースだ。ちょうど買い換えようと思ってたんだよ。」 「知ってる笑」 「俺言ってた?笑」 「うん笑」 「ありがとう。大事にするな。」 よく見ると、キーケースに何か文字が彫ってあった。 「Dear.Namiki」 「あの、それは.../」 「もっと目立つところでもよかったのに笑」 「さすがに恥ずかしい//」 「木下、顔上げて?」 「ん?」 俺は不意打ちで木下の唇にキスをした。 「……///」 「木下、真っ赤だぞ。」 「並木のせいだ//」 あー、なんて愛おしいのだろう。 俺は木下を強く抱き締めた。
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