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板倉洋平の保険
僕はギャングの手下をしている。商店街に運ばれた尺玉を盗むようにボスに言われた。なんで花火を盗むのかはわからなかった。
泥棒の天才の高柳さんに頼んだけれど、他の奴に先を越されてしまったと聞いて青褪めた。ボスはミスを絶対に許さない。なんとかしなければ殺される。
僕は副村長が不正をしているという噂が流れているのは知っていた。本当かどうか確かめようがないけど、それに賭けることにした。
高柳さんに裏帳簿を盗んでくるように頼んだ。天才と謳われる高柳さんならできると思っていた。しかし裏帳簿を使って脅せるかどうかはわからない。
裏帳簿が有効に利用できなかった場合のために保険を打っておこうと思った。ボスと会う時に警察が来るように仕掛けておくことにしよう。
ボスが僕を殺そうとしても警察が来れば、さすがに僕を撃ち殺すことはできないだろう。僕はそう思っていた。
しかし事態はそうはならなかった。警察が来るのは予定より遅く、僕が撃たれそうな時に謎の男が林の中から出てきて僕を守ってくれた。
その男が撃たれる直前で、警察官の大きな声がしてボスが動揺して拳銃の照準が男の胸から肩にずれた。男は肩を撃たれて倒れた。
警察官がすぐさま僕達を包囲して、ボスは抵抗していたけどやがて捕まった。僕は担架で運ばれる男を命の恩人だと思った。
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