24人が本棚に入れています
本棚に追加
第六章 最強英国紳士のプロポーズ
ジョシュアさんは、苦笑した。
「岸田先生には、すべてお見通しなんですね」
「当たり前じゃ。教師を舐めるんじゃないぞ」
えっ?
どういうこと?
きょとんとしているあたしに向かって、ジョシュアさんが、いきなり、片膝を付いて座った。
「咲井由美子さん、私と結婚して下さい」
えええっ?!
「ずっと、貴女のことが忘れられなかった……。だから、貴女が昔、タイプだと言っていた、最強英国紳士になろうと努力しました」
ジョシュアさんは続けた。
「でも、てっきり、もう貴女は、結婚しているだろうと思って諦めていました。それが、あの日、チラシを見つけて、咲井という名前を見た時、もしかしたら、まだ、結婚していないのかもしれないと、淡い期待を抱き、貴女のアパートへ行きました」
最初のコメントを投稿しよう!