第1話 ハジマリ

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第1話 ハジマリ

「あ、謙斗おはよー」 「おー、おはよう流輝!」 「来たってことはお前、見たのか?“あのメール”」 「見た見た、なんだろうな」 「ホントにな」 「おっはよー! 颯馬」 『ああ、おはよう謙斗。絵麻衣ちゃんは?』 「妹は友達に預けてきた。まだ小さいしな。」 こいつは謙斗。俺の大切な親友だ。 「誰だろうな、“あのメール”打ったの」 『さあな』 『あ、美結、おはよう』 「おはよう颯馬」 こいつは美結。俺の……___だ。 「あれって颯馬が送ったの?」 『いや、違う』 「誰だろうね」 今日は、夏休みに入って4日目。 クラスの仲良し?グループで、俺たちの教室、東海高校3-Aに集まっている。 2週間前、3-Aの8人にメールが来たのだ。 〈2週間後の夏休み、下に名前が書いてある人は全員教室に集まってね!〉 勿論、俺の名前が書いてあったためここへ来た。つまり送り主は8人の誰か。 だが、俺たちはまだ知らなかった。 このメールが、地獄(ゲーム)の始まりを意味しているなんて…… 「あれ送ったのマジで誰だよ」 「さあなー……って、ちょっと眠い」 「ウチも眠いんですけど」 「私も〜……」 『ん、俺も眠……』 俺たちは静かに目を閉じた。 《よし全員寝たな……》 《さあ、リアル脱出ゲームの始まりだ》
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