第3話 逃げられない

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第3話 逃げられない

「ちょ、彰! ちょっと待てよ!」 「そ、そうだよ。もしかしたら言いたいことがあるのかもしれないし」 可愛い系男子の蒼生が止めに入る。 「うるせえ蒼生! んなのやってられるかよ!」 彰はドアに手をかけた。だが…… ドアは開かなかった。 「……は?」 「え、彰くん、どうしたの?」 「開かねぇ……ドアが」 「え! 嘘!?」 「本当だ……皆、開かない」 『どうなってんだよ……』 俺はとても混乱していた。 誰かに呼び出され来てみると急に眠くなり、気づいたらカギが閉まっていた。 つまり、閉じ込められたのだ。 「何なんだよ! やったやつ出てこいよ!」 「ちょ、落ち着いて」 「こんな状況で落ち着けるかよ!」 「ほら、少ししたら開くかもしれないし……」 「それまで話し合いしてみないか?」 「……まあ、それもそうだな」 「じゃあ改めて、メールを送った……」 再度確認しようとした時、急に放送が鳴った。 [みんな、おっはよー!]
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