17人が本棚に入れています
本棚に追加
ドエスな恋人
ドエスな恋人
「布団をはがせよ」
「……」
「聞こえないのか?布団をはがせ。自分の意思で。亮介」
「ついこの間まで佐々木さんとか言っていたくせに、この二重人格! 」
くすくす笑う。ヤナ笑い方に亮介は涙が滲んできた。
「おい」
中心にあるチンコを柊介にぎゅっと握られ、擦られるのかと身を固くする。
途端に生暖かいものが亮介を襲う。
「待て、やめろ、やめろ!やめろって! 」
一気に布団が剥がしバタバタと腰を振る。柊介に咥えられたチンコは、放してもらえず、裏筋からネップリと舐められた。
「ほら、ゆるゆると血液が集まって来ているよ。男のメカニズムなんだから気持ち良ければ勃つだろう? 」
「痒い、かゆっ……お願い、柊介ぇ――ちゅうちゅう吸わないで」
————涙声が様になるとか可哀想に、もっと苛めたくなるじゃないか。
「布団をはがせていい子だね。でも、今日はこっち」
こっち?どっち?
言われたまますごい力で乳首をつねられた。
「ンンン————」
ピアノの線が切れそうな、儚く高い音が頭の上を駆けていく。
口では拒んでいるのに体は正直で、指の腹であやすように乳首を刺激されると、慣れない感覚をどう制御したらいいのか、亮介はわからなかった。
快楽に身を委ねたら、もっと淫靡な夢を見せてもらえると、頭の中で囁く声がする。
「悪魔の声じゃないか」
蚊の鳴くような小さな声に反応したのか、柊介はとがった乳首を執拗に弄り続けた。
「ッあ!っぁあああああ————んぁあ」
親指でグイっと押し付け、根元から引っ張るように弄られる。
今は何も入っていないはずの蕾が、何かを探すようにヒクヒクして、哀れなほど腰が揺れる。
「欲しくてたまんねーの?ヤッラしー。まだまだ、これ、やらねーよ」
自身のチンコを片手で持ち、亮介の目の前で軽く揺らした。
「同じ所ばかりやめろ。へたくそ! 」
亮介はなけなしのプライドを総動員して、威嚇した。
「まだ元気じゃない。へたくそ?それなら、しょうがないよねー。練習しないと」
感じている所を的確に突いてくる愛撫に、体は痙攣する程感じていく。何度も歯を立て甘嚙みされる。
乳首は心臓に近く、乳首が感じると心が感じて、ちょっとほっておかれるだけで、もっともっと、と乳首から出もしない汁が、出そうな感覚に陥っていく。
「吸って、もっともっと吸ってぇ————」
亮介の手が俺の頭をホールドし、自分の乳首に引き寄せる。
「美味しい? 」
「ああ最高だ」
亮介は我を忘れて小刻みに体を揺らす。
才能ありまくりっしょ。俺は今迄不感症だったはずのこいつに感謝したい。隼人にそっくりだっただけなのに、俺は最初からこいつが欲しかったような気さえしてくる。
こんなのどんな男もほっとかねーよ。
「乳首だけで逝ってごらん。手伝ってやるから」
柊介にそう言われ、亮介は、僅かに顔を赤く染めた。
枕の下から柊介は小さなピンクのローターを取り出した。
ガムテープで一気に可愛い亮介の乳首に貼った。
「外せよ」
「人にお願い事をする態度じゃないよな」
「お願い……します……。外して……下……さい」
「良く言えたじゃねーの。ならご褒美な」
え?
柊介に入れられたローターのスイッチは、最大になっていて、頭の上で手首をつかまれていなければ、外してしまう勢いだった。
「ひやぁぁっ」
赤く腫れ上がる乳首に柊介がスポイトで液体が足らす。
「なにっっっ、なにしたのさ」
「そのうちわかるよ」
ジンジンと熱くなり、乳首が一回り大きくなっている気がする。
「この前、研究で使った軽い催淫剤、大した効果はないらしいけど乳首が、一回り大きくなるくらいの効果はあったようだね」
「ふざけるな! 」
「俺の物だろ?俺の為の体になれよ」
柊介の射すくめるような獣の目が、亮介の中のオスの本能を駆り立てる。
あいつが欲しい。柊介を自分だけのオスにしたい———。
口からは唾液が漏れ出て、何も入れてもらえない後ろが、ヒクヒクいっている。
「逝かせて……ください」
最大出力に合わせたローターは、そのまま絶頂まで引き上げた。
「んはっはっぁぁっぁぁぁはっっ、しゅう…………す……け……」
その瞬間、激痛が亮介を襲った。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
ローターのおかげで、失神しなくて済んだようなものだ。考えられない様な痛みが走り、亮介は目線を柊介に向けた。
何か刺さっている?
「今度はこっちも開発しなきゃいけねーな」
スイッチの入った柊介のやばい目が、亮介を見て言った。
柊介の手には細い棒が握られ、それはなぜか俺のチンコに刺さっていたんだ。
「イヤイヤ……イヤだってば、やめて、お願い」
グリグリ長い棒が埋め込まれていく。ゴムみたいに柔らかいけど、中に埋め込まれる痛みは半端ない……。カテーテル?
「イヤじゃないだろ。痛いのは途中までだって。ちょっと我慢しろ。佐々木さんと亮ちゃんと亮介とどれがいい? 」
「そんな事なんでも……いい……イヤ…ンァハン……ンンンンン———」
痛みに仰け反る亮介が、最高に可愛い。
「じゃあ亮介でいいな。どうだ。こんな年下に好き放題される気分は」
「痛い…柊介。意地悪しない……で……」
「意地悪なんかしてないだろう?乳首だけじゃ中途半端だからな、俺にしか反応しない体に変えてやるって、言ってるんだよ」
「普通がいい、普通、ねぇ———」
甲高い、空気を引き裂くような声が、体をびくんと跳ねさせる。
柊介はチンコの少し上を容赦なく押した。
この後亮介がどうなるのか、想像しただけで、ゾクゾクする。
「ごめんなさい、ごめんなさい、お願い抜いて———」
やばい。こいつの泣き顔、本気でスイッチ入っちまう。
「そんなに煽るなよ。マーキング欲が止まんなくなんだろ」
「何かしたなら謝るから————」
我を忘れて哀願している。
「何かしたなら?謝る?俺以外の男にいいようにされやがって、何もしてないつもりかよ」
「恋……人でも……んはっ……ぁぁ何でも……ないじゃ……ない…か」
確かに恋人でも何でもない。別に亮介は何も不義理はしていない。ただ……亮介が他の男に触られた事が相当嫌だったんだと思うと、柊介は自分の事がおかしくなった。
外は雨が降り注ぎ、横殴りの雨音はさっきよりも遥かに強くなっていた。
「どんなに叫んでも、この雨音が覆い隠してくれるなぁ」
サドヒスティックな欲望は、あいつを泣かすだけでは飽き足らず、容赦なく傷つけていく。
ベッドの上に半分乗り上げたままの柊介の手はチンコを掴み、片手で扱き上げ、もう一方の手で卑猥な紫のカテーテルをゆらゆら揺らしながら……膀胱まで一気に突き刺した。
痛みを超える快楽に体が震え、奥まで達したカテーテルからは、勝手に噴水の様に勢いよくおしっこが飛んでいった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
悲鳴とも快楽ともとれる声に吸い寄せられるように、俺は亮介の唇をむさぼった。
「とぶっ……」
思った時には既に意識は遥か深淵に落ちていった。
誰かが頭をなでている?
いい匂いもする……。
ボーっと外に意識を向けながら覚醒するのを待った。
目がぼんやりと開いていたのだろう。
のぞき込んでくる心配そうな顔が目に入った。
「起きたのか? 」
少し震えているような気がして、俺は咄嗟に柊介の手を握った。
「亮……介? 」
びっくりしたように固まって声まで震えている。
「どうしたの? 」
ポロポロと流れてくる涙に俺は困惑していた……。
「ん? 」
あんなにひどい事したのに、怒りで我を忘れて散々傷つけたのに、なんで?
亮介はくすっと笑った。
「柊介、お前二重人格かよ」
「そんなつもりない……けど」
「アー痛い。チンコも乳首も不感症だったのにこんなに中途半端に開発しやがって。どう責任取ってくれるの」
「どうって」
こんな時だけ年下ぶるな!俺のオスになるんだろ!今更、日和ってんじゃないよ。
最初のコメントを投稿しよう!