雪の世界で

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 天から舞い落ちる無数の六花。そのさまを、1人の少女が眺めていた。  少女がはたりと瞬くと、睫毛に乗った白い氷の粒が、ふるりと溶けて頬を滑り落ちる。  雪はしんしんと降り続けるが、そのどれもが、地面に触れる前に消え失せていった。
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