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ここに住むことになったのはいいが空いている部屋はあるのだろうか。そのことを一哉さんに聞いた。
「それだが、少し待ってくれないか?一つ空き部屋があるが今、物置にしてるんだ。そこが空けば桜花さんの部屋にできる」
「分かりました。・・・私が急に来たからですよね。すみません迷惑ばかりかけて」
「迷惑じゃない。すぐに片付く」
一哉さんは横に並んだ扉の左側を開け、物置部屋に入っていった。私も後に続く。
「私も手伝います」
「頼む。それは重いからこっち持って」
と、二人で片付けて隣の一哉さんの部屋に運んでいく。そのほとんどが本だった。
「お疲れ。ここはもう桜花さんの部屋だから自由に使ってくれ」
「はい!そういえば、ほとんどが本というか雑誌でしたけど、あれも修理に関係するものなんですか?」
なんとなく、関係するものだろうと思いながら聞く。案の定、一哉さんは頷いた。
「新しい機器が出れば、それもいつか修理で来ることがあるかもしれない。その時のために勉強している」
一哉さんは勉強熱心なんだろうなと思った。
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