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何この人、小銭入れを見てる。この二百円は渡さない!と思いで私は小銭入れをギュッと強く握った。
「・・・」
「・・・」
というか私に声をかけてから何も喋らない。私も喉がカラカラのため何も喋りたくない。
「それ、手作りか?」
彼がやっと発したのがこの言葉。小銭入れを見てるからこれのことだろう。私は頷いたが頭を動かしたから痛い。
「ほつれてる。それ手編みだから、あ、おい!」
彼が何か話し始めたが、私は途中から話が入ってこず、焦ったような彼の声を最後に私は意識を失った。
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