0、出会い

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──貴方はいつか私を超えるだろうと思ってた。これから大変なことがたくさんあるだろうけど頑張ってね。任せたよ、アイ───  ハッとして目が覚める。まさかを夢で聞くとは思わなかった。  そして最初に目に飛び込んできたのは真っ白な天井。  私は誰かの家のソファに寝転んでいた。右を向くとローテーブルの上に私の小銭入れが置かれている。  ゆっくりと起き上がって周りを見渡す。家具はこげ茶色で統一されているシンプルな部屋だ。  ここ何処だろう。周りをキョロキョロしていると階段を上がってくる足音がして、私の小銭入れを見ていた男の人が顔を出した。その人が私を無言で見つめてくる。  私はソファの上で正座して頭を下げた。 「すいません。ご迷惑をおかけして」  すると彼が近付いてきてテーブルの上に水のペットボトルを置いた。 「軽い熱中症だ。水分取った方がいい」 「はい・・・」  ペットボトルを開けて半分程を一気に飲み、大きく息を吐く。頭痛も少し収まってくる。 「熱中症って、まだ梅雨の時期なのに」 「暑さに慣れてない人はこの時期でも熱中症になる」 「・・・そうですね。気をつけます」
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