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第2話
夫・杉雄のためにビールを買いに出かけた夜、その帰り道で一華はとんでもないものを見つけてしまった。見知らぬ女とキスをする杉雄だ。
「…杉雄さん?」
杉雄はまだ一華に見られているとは気づいていないようで、女と何かを話している。女は杉雄とキスをしている路地を逆側に進んだアパートに住んでいるらしく、杉雄はアパート前まで女を送り届けると踵を返し、煙草に火をつけながらこちらへ歩いてくる。煙草の煙をひと吸いしてふと正面を見る。杉雄はようやく一華の存在に気づいたようで、一瞬表情に焦りが見えた。
「杉雄さん? 今の女の人は誰?」
「…誰でもないよ。関係ないだろ。」
杉雄はばつが悪いようで、一華を置いてそそくさと家へ向かう。一華もそれを追いかけ、帰宅した。
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