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鹿乃子と耀司だって最初からこんな関係ではなかった。
日常的に暴力がある家庭で育った鹿乃子は16歳のときに強迫性障害と鬱と診断される。
鹿乃子の中で男は暴力を振るうのが当たり前だった。だからこそクラスのリーダー的な優しい男子に恋をしたり、「この人こそ運命だ。この人となら幸せになれる。」そう夢見てしまう。夢みがちな少女で、それはいくつになってもなかなか治らなかった。
また、鹿乃子は先述の通り精神科に通院しており、入院歴もある。
入院先で、長期入院をして独り身のまま過ごす老人を見てはこうなってしまったらと不安に取り憑かれた。
だから鹿乃子は、はやく幸せになりたいとずっと感じていたし、それが物語のお姫さまよろしく王子様を見つけて恋に落ちて結婚することだった。
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