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あー恋したい
教室の窓から校庭を眺めて私はため息を吐いた。
私こと世圖流澪は将来の夢がいまだにない高校三年生である。そんな彼女が憧れているのが校内でちょこちょこ見かけるカップルである。
端的にいうと私はコクられたいのである。
だってさ、私って今までコクられたことが一度もないんだよ!
今が青春だっ!!ていう高校時代ももう終わっちゃうんだよー…
こんな哀れな高校生にちょっとは春を与えてくれたっていいんじゃないの!?
そんな愚痴を心の中でぼやくと教室へと視線を移した。
いつも通りの教室。その時、廊下に二つの人影が見えた。そう思った時にはもう姿が見えていた。
カップルだ。
楽しそうに話しながら廊下を通り過ぎて行った。
私は恨めしく目を背けてまた外を見た。
恋したい。
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