5人が本棚に入れています
本棚に追加
「...役に立つかどうかは保証しませんよ?」
佐川くんが渋々、という様子で答えた。
「...み、見に行ってもいい?」
思わず口にした私に答えてくれたのは、
藤崎先輩。
「見るんじゃなくてとーこちゃんもするの。女子も足りないから助っ人してね。じゃ、放課後来てね?」
取り残された二人は。
どちらからともなく、笑った。
「なんだか変なことになっちゃったね」
「よろしくね」
佐川くんが手を差し出した。
ぎこちなく、私もおずおずと手を重ねた。
予鈴が鳴り、教室に戻るあいだ、ずっと手の熱を感じていた。
最初のコメントを投稿しよう!