剣道部

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「ゆゆゆ、勇吾、どうしよう恐れていたことが」 ガタガタ震える剣の肩を押さえた。 「落ち着け」 「ヤバイヤバイヤバイ」 「ヤバイのはお前だ」 「何なんだよ、あいつ。」 部室には二人しかいないが、小声である。 「絶対にアレ瞳子のタイプど真ん中ストライクだ」 ああ、無駄に良い勘してんじゃん。 「まあ、いいんじゃねえ?佐川...良いと思うぞ。俺。運動神経良いし、優しいし、彼女居ないし、」 「あんな王子様みてーなキレイな顔で、モテないわけ無いだろう。彼女が居ないなんて性格に難があるに決まってる!それに他の女からの嫌がらせとか浮気とか、二股とか...」 藤崎勇吾、目の前の男の狼狽えっぷりに暴露したいことが多々あります。 が、親友なので耐えた。 お前も告られてるが誰とも付き合ってない癖に。 お前も良い顔してるって言われてんのに自覚ないのかよ。 ガクガクと揺さぶられながら、半笑いでごまかした。 「瞳子にバレないような正々堂々とした嫌がらせは無いだろうか」 嫌がらせに正々堂々って前置き付ける奴初めて見た。
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