安曇家の兄と妹

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いつものようにシャワーを浴びて、いつものように朝食を作る。 いつもの味噌で味噌汁を作り、いつものようにご飯をよそい、いつものように漬物をそえる。 何食わぬ顔でいつものように食べ始める兄貴。 「...何度言ったらわかるの。」 「ん、あ、ごめん、いただきます」 箸を置いて手を合わせる。 「それもだけど!なんで毎朝私のボディーソープ使うのかって聞いてんの!」 「んだよ、無くなりそうになったらちゃんと俺が買ってんじゃん」 「そういう問題じゃないの。朝っぱらから同じ香りなんて!」 「別に一緒に入ってるわけじゃないし、いいじゃん。」 「...他校の女子に、私のこと彼女かって聞かれた時にはっきり言わなかったよねえ?まさか周りにも、一緒に入ってるとか疑われるような事言ってないよね?」 「今日の味噌汁、玉ねぎワカメだ!ラッキー」 「華麗にスルーしないでくれる?」 「...そんな冷たくされたら、兄ちゃん泣くぞ?」 ああ、大男の上目遣い嘘泣きなんて鬱陶しい限り。 「クラスの女子が買い物付き合ってーとか言うから、ついでに店員さんにお前の好きそうな香りとか聞いただけ。」 「その女子とはどうなったのよ」 「言い訳で彼女にあげたと思ってるみたい。女子に囲まれて責められた。悪くないよな俺。」 空の茶碗を差し出される。 おかわりを入れる。 「でも、持つべきものは友達だな。『こいつは本当に妹に買ってるし一緒に使ってる!!毎朝毎朝懲りもせず!』って断言してくれて、それからは女子も話しかけてこない。」 それ、白い目だよね? 忌まれてるよね。
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