1日目

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恒星に近いこの星の公転周期はとても短く、1年は僅か24日しかない。とはいえ100年と言えば2400日になり、地球の基準で考えてもこの星にはおよそ7年に1度しか夏は来ない計算だ。どおりで寒いはずだとショウは思った。 少女の近くには今のところ仲間らしき影はどこにもない。 このまま異星人への接触を試みたいところだが、彼女の仲間がどんなリアクションをしてくるかは全く見当もつかない。 凶暴な連中に集団で来られたらそれこそ命に関わる。 幸か不幸か、リファナの話では仲間たちは離れた所にいるらしく、ここにはほとんど来ないとのことだった。 「ということは、君はいつもここにいるの?」 ふと気になり、少女に問う。 (はい。この場所が大好きで、ここから朝日が昇るのを見るのが毎日の楽しみなのです。) そう言ってリファナはショウににこりと笑いかける。その笑顔がとてもチャーミングで、ショウは彼女と一緒に異星の夜明けを見たくなってしまった。 「もし良かったら明日、俺も一緒に朝日を見てもいいかな。」 プロキシマ・ケンタウリの夜明け──これは人類にとっても貴重なデータになる……そんな言い訳を自分自身の内心に言い聞かせ、ショウはリファナを思い切って夜明けのデートに誘った。 (いいですよ。明日も私は同じ頃にここにいますから。) 少女の返事に好意を感じたショウは、幸せな気持ちで一杯になった。
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