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「すみ、今日は外で夜食べるから。そのあと買い物な。」
「…うん。」
この人は、新しいプレイをするたびに俺にものを買い与える。
友達に羨ましがられる装飾品が増えても、中身の俺は傷だらけだった。
初めのころは、衣食住が与えられ、我慢さえすればなんでも手に入ると思っていたが、日が経つにつれ恐怖が増した。
この人に対しても、自分にも。
「すみ、今日も綺麗だな。」
今日もこの人はコーヒーを飲みながら俺の着替えを眺めている。
「恥ずかしいから、あんま見ないで。」
「何をいまさら?昨日も散々見たのに。」
「さぁ、そろそろ出ないと遅刻するな。」
「あ、うん。」
いつもペースが掴めない。この人に舵を握られっぱなしだ。
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