1#君だけを見ている

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 俺は、草葉の陰に隠れて君を見つめている。  俺はずっとずっと気になってたんだ。  あの小さな身体。  抱きしめたい位の小さな身体。  護ってやりたい位の小さな身体。  あの長い耳も、  せわしくヒクヒクしている鼻も、  澄んだ綺麗な瞳も、  スラリとした脚も、  チョコンとした綿のような小さな尻尾も、  そして、ベージュのかった美しい毛並みも、  もう俺の虜。  俺は言いたい。本当に言いたい。心から言いたい。  君に念頭向かって言いたい。  俺は君の事を・・・俺は君の事が・・・実は君の事を・・・実な君の事が・・・  す・・・す・・・す・・・す・・・  駄目だ・・・それを言える勇気が全く無い。俺に勇気があれば。俺にもっと勇気があれば。  俺は・・・俺は・・・君の事を・・・君の事を・・・ええっ・・・と・・・す・・・す・・・す・・・す・・・  あーーーー!!緊張して何も言えないっ!!  そんな時は、深呼吸!!鼻呼吸!!  すーはー。  うん。少しは落ち着いた。  さあ、言うぞ!!  俺は・・・俺は・・・俺は・・・えっ・・・と・・・えっ・・・と・・・す・・・す・・・す・・・     ああっ!!どこ行くの?!君!!まだ俺は君にどうしても伝えたいメッセージがあるんだ!!  ・・・って、何処に行ったんだ?あいつ・・・  うわーー!!見失ったぁ!!  俺がモタモタしてたからだ!!おーーーい!!俺の小さなウサギさんどこだーーーーー?!
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