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僕は松永 聡(まつなが さとし)。
何時も仕事へ行くのが億劫で仕方がなかった。
なぜなら僕の仕事は倉庫業で必要な荷物をパレットに積み込み、リフトでパレットごと運搬してトラックに積み込む……というハードな仕事だったからだ。
身体中、バキバキするし、何より腰に負担がかかり過ぎて常に腰が痛い。
こんな仕事、いつか辞めてやると思っていたんだ。
そんな日々を送っていた時だった。
僕よりも歳上の女性がパートで僕の会社に入社してきた、
しかも僕と同じ部署……倉庫業に……だ。
女なんかに、こんな仕事は出来る筈がないと僕は高を括っていた。
なのに……だ。
その女性は僕よりもリフトの運転が上手く、パレットに涼しげな顔をして荷物を積んでいく。
なんて事だ!!
正社員の僕よりも腕が上だなんて!!
許せない!!
僕は、その日から、その女性をライバル視をするようになった。
その女性の名前は、杉木 唯子(すぎき ゆいこ)だった。
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