第5章 君は淫らな僕たちの器

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「ほら、ここをこうすると。…めちゃくちゃぴくぴく反応する。涎もすごいよ。…感じてるね、柚季…」 「あっもお、やめて…ぇ」 くりくり、とそればっかり責められる。奥がびくびく震えて切ないのに、開いて物欲しげにじりじりしてるそこにはまるで触れてもくれない。…あ、ぁ。これじゃ。 わたし、おかしくなっちゃう。変ないやらしい声を上げて身悶えて雄叫びを上げて。獣みたいに理性がなくなっちゃったら。…どうしよう。 漣さんがわたしの耳に舌先を入れながら、変に優しい声でそっと囁いた。 「大丈夫だよ、心配しなくても。ここにいる子たちはこんなの慣れっこだから。…村の子たちはとっくに全員開発済みなんだ。だから、柚季がどんなにいやらしく乱れても。軽蔑したり馬鹿にしたりしない。だって、みんな。通ってきた道だからね」 がん、と頭を強く殴られたくらいの衝撃があった。…どういうこと。 「全員?」 凪さんがくちゅくちゅ、と濡れた音を立ててわたしのそこを弄りながら代わりに答えた。 「そう。…村で生まれた人間は漏れなくみんな、中学生になったら性感帯の開発を施される。高校生になったら本番の性行為。相手はランダム、基本求められれれば誰でも受ける。…もっともそれはこの空間、地下神殿の中でだけだけどね」 「柚季は別だよ、もちろん。君は僕と凪のものしか受けない。だって、君のここは神聖な。…次代の当主を育てて産むための器官だからね」 漣さんの指が囁きと同時にわたしの下半身に伸びてきて、入り口を軽くなぞった。不意打ちで抑えきれずのけぞり、変な声を出してしまう。 「あ、はぁ…、んっ」 「欲しくてたまらないんだね、可哀想に。だけど君のことは。まだ満足させてあげられないんだ。世継ぎの胤を仕込むのは神聖な儀式でと決まってるから。…今はまだそのための前段階の準備だよ。身体をしっかり快楽に馴れさせて。僕らの胤を喜んで受け入れる畑として念入りに時間をかけて耕すんだ」 弾んで止まらない腰を何とか抑えつけようと必死になりながら、意味が全く頭に入って来ない今の台詞をぼんやりと反芻する。…胤を受け入れる畑、って。どういうこと? 考えが表情に出ていたのか、それとも快楽で朦朧とした状態で脳内の言葉が口の端からだだ漏れていたのか。凪さんがいつになくねっとりした声で、わたしの間近に顔を寄せて噛んで含めるように答えた。 「文字通り、そのままだよ。十八になったら君は正式に僕らの伴侶になって、然るべきタイミングで中に精を受ける。…三日三晩、代わるがわる僕と漣のものを何度も挿れられて白濁した液をどくどくと、溢れるほど注ぎ込まれるんだ。そして君の胎内で次の代の双子が結実する」 「…ふたご?次も?」 頭が馬鹿になりそう。彼の言葉を何とか追うのが精一杯。 だけど、全然意味が入って来ないのはわたしの頭の回転が鈍いからだろうか。それとも,この人の言ってることの方がおかしいの?なんか、非科学的な無茶苦茶なこと。言ってない? どうしてわたしが産むことになるこの人たちの血を引く次の跡継ぎが。また必ず双子で生まれてくるって。今、断言できるの? 凪さんは笑って、くいとわたしの入り口を指先で開いて焦らすようにほんの先だけ出し挿れしてみせた。堪えきれず呻いて切なく腰を揺らす。 「…そのときになればわかるよ。それまで柚季は何も考えず快楽の奴隷になっていればいい。僕らの顔を見るだけで中に欲しくてたまらなくなって、ここから涎を垂らして夢中で腰を振るだけの可愛い雌になってくれればいいんだ」 もう膨らみきって破裂しそうな蕾をくいくい、と揉みしだいて苛める。わたしの喉から発情した獣のようなはしたない声が溢れ出した。 「…これから一年かけて、もう頭の中はそれだけで一杯になって。何度でも際限なく精を注ぎ込まれたいだけの淫らな生き物になればいい。…大丈夫、村のみんなの目の前で。君の全てをゆっくりと、手をかけて。造り変えてあげるよ」 「どう、ほら。…みんな、よく見てごらん。柚季のここ。初めてなのに、こんなに熟れてぱっかり開いて。物欲しそうに蠢いて、ひくひくしてる…」 感じやすい場所ばかり弄られ過ぎて、ぐったりとなって全身ぴくぴくと息づいているわたしの身体を容赦なく観覧の客の前で押しひらく。二十人ほどの若い男女が目を輝かせて押し寄せ、食い入るようにそこに見入った。 「これがお世継ぎ様の器の入り口。…ありがたい。あやかりたい…」 「こんなに濡れて溢れて。…当主様のものが欲しくてたまらないんだな。気の毒に。俺が代わりにしてやりたいよ」 「こんなに恥ずかしがって、切なそうな顔して…。自分の身体のいやらしさを知らなかったんだね。こんなに淫乱に。何もかも震わせて卑しく尖らせてるのに…」 男も女も遠慮なくわたしを目で貪り、卑猥な言葉を浴びせかける。視線がそこに集まりみんなが息を弾ませ、興奮してるのが伝わってくると。 感じたくない、と切に思う。なのに、凪さんの手で容赦なく開かれて何もかもを晒されたそこから。 どくどくと溢れて流れ落ちる熱い液が。ぜんぜん、止まらない…。 「いいんだよ、柚季。そうやって羞恥と屈辱にまみれて。何もかも晒して物欲しげにひくひくさせてる方が」
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