第5章 君は淫らな僕たちの器

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第5章 君は淫らな僕たちの器

「…さあ、しっかり顔を上げて。みんなに十七歳の君の全てを見てもらおう。大切な初めての、柚季の身体のお披露目だからね。…おっと、そうだ」 背後から両腕が伸びてきて、あっと悲鳴を上げる暇もなくわたしの両脚を身体の脇にそれぞれ抱え上げた。 背中に当たる身体は薄物の柔らかな服を纏っているようだ。持ち上げた脚を思いきり広げさせてわたしを露わに見せようとしてるその腕はがっしりと力強い男の人のもの。反射的に抵抗して何とか少しでも両脚を閉じようとしたけど。もちろん全くびくともしない。 「ほら、大人しくいい子にして。大丈夫だよ、ここにいるのは村の子たちだけだし。何もかも承知だからね。…恥ずかしがらないで、全部開いて奥まで見せてごらん。柚季ちゃん、処女?」 背後の人の声が背中に直に伝わる。顔は見えないけど、やっぱり漣さんだ。耳許に熱い息がかかって図らずもぞくぞくっ、と身体がわなないてしまう。 横からぴったりと身を寄せてきた凪さんが、何とも言えない蠱惑的な声で低くわたしに囁きかけた。 「多分処女だな。まだ何処もかしこも開発されてない。…ほら、ここだって。男の手でこうされたことも。まだ経験なさそう…」 「あっあっ、だめ…っ」 凪さんの手がわたしの無理やり開かれた箇所へと伸びる。自分でも普段直に触れたりしない、蕾のような感じやすいところを柔らかく摘まれてくりくり、と揉まれた。…あぁ。 「ん…っ、は。ぁ…」 「すごい、敏感だね。これまで誰にも弄ってもらってなかったんでしょ。…こんなにもうとっくに大人の身体になってたのに。自分じゃ気づくきっかけもなかったんだね…」 間近に寄せられた二人の呼吸も乱れてる。背後から回された漣さんの片手が胸を、横から凪さんの手が感じやすい前の部分を。…そして二人がそれぞれ残りの手でわたしの脚を押さえてるから。…あ、ぁ…。閉じられない…。 「は、ぁん。…やめてぇ…、だめ…」 「…すご。めっちゃ、濡れてる…」 「手が邪魔でよく見えない。…もっと見せて」 わたしが抑えきれず呻いて身悶えると、暗くて狭い部屋の中がさざなみのようにざわつくのがわかった。…すごい、見られてる。わたしのここ…。 正面に顔を上げるのが怖い。けど、視線を落とすと剥き出しのわたしの前を弄ってる凪さんの手が視界に入るし。自分の腰が切なくじりじりと物欲しそうに弾むのを見つめる勇気もないし。…どこに目線を置いていいのか。わからない。 「腰、すごく回ってるね。本当に処女?柚季って。…確かめた方がいいかなぁ。みんなの前で確認してみようか。中」 「は、ぁ。…い、やっ、嫌。だめ、ぇ…」 焦らすように入り口を開いて指の腹で軽くなぞられた。ぞくん、と言いようのない快感が奥に湧き上がってつい、欲しい。…と感じてしまった。けど。 自分が正真正銘、未経験だってことはもちろん間違いないから。されるのはめちゃくちゃ怖い。…お願い、それだけは。何とか、許して…。 ごくり、と場の空気が固唾を呑むのが伝わってきた。…みんな、わたしの開かれて濡れたそこを。一心に注視してる…。 漣さんの胸を弄る手や首筋に這わされた舌、凪さんが面白そうに悪戯する開いた下の口や蕾から湧き上がる快感で気もそぞろになって集中できないけど。 うっすらとだんだん周囲の状況が否が応にもわかってくる。どのみち今、自分にはどうにもできない。何も変えられないんだと思ったら急に少し肝が据わって、薄い目を前にこわごわと向けてみた。 最初に思ったより室内は狭い。かなり狭い。学校の教室くらい、と思ってたけどそんなにはなさそうだ。多分、かなり広めのリビングくらい。 でもそれは面積だけの話。リビングっぽいところは何処にもない、不思議な空間だ。 まず窓がない。そして天井が低い。それから、多分これが初めにわたしの脳内に穴蔵、ってワードが閃いた理由だと思うが。壁がごつごつと岩場剥き出しになっているように見える。 もしかしたら本当に地下とかに掘られた場所なのかもしれない。外に悲鳴や叫びは届きそうもない気がする。だけど、地下の穴蔵にしてはおそらく空調が完璧に効いてるのか、肌に心地よい湿気と温度だ。…多分、裸になって丁度いいくらいの設定。 一体ここは何なんだろう。目の前にばらばらと並んだ人々の隙間に見える床はどうやらふわふわの敷物が隙間なく敷き詰められていて。…どう見ても、何というか。…性交するための場所。 そして、わたしの痴態を息を呑んで覗き込んでいる人たちは。男女入り混じって夢中で呼吸を弾ませ、それぞれ身を寄せ合ってる。 ぱっと見人数は二十人前後くらいか。おそらく男女比は大体半々だが、さほどきっちり男女同数って感じでもない。部活とかクラブで集まったときみたいに、各々勝手な位置に適当に座って目の前の出し物に目を奪われて見入ってる様子。 どうやらそっちは一段ここより低くなっているようだ。つまりわたしと双子のいる場所は小さなステージのような造りで、彼らからやや仰ぎ見られる位置になってる。…そして、薄暗い部屋の中でどんなシステムになっているのか。微かな照明が設置されていて、ちょうどわたしの秘められたその箇所に。ぼうっとした明るい光が集中して…。
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