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雲になりたい
すると朝陽が言った。
「僕も雲になりたい。雲になってお月さんに行きたい。」
「お月さんか?・・」
私はそう呟きながら考えた。私の孫たちは次に何を突っ込んでくるかを考えた。きっとどちらかが『月やったらロケットの方がエエんちゃうのん?』とか、きっとこのロマンを潰しに来よるかも?
今度は翔が少しむくれた様子で言った。そら、来よったで!
「お兄ちゃんズルいわ、雲になったらエエって言うたんは僕やのに!」
エッ!そこかいな。誰が言い出したかで一悶着かいな。
「よっしゃ、分かった! それやったらこうしょ、まず爺ちゃんが雲になって、その雲に一緒に乗るんや、それから行きたいとこを順番に回るんや、どないや⁉」
「それエエなぁ!」
「それやったら僕も乗れるんやろ⁉」
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