桜、そして夏

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桜、そして夏

 さあ賜るカツ丼を。その油を舌に塗ったなら。桜舞う職場に出発だ。  仲間の藝が始まる。私は花の真似事か。客は直ぐに去っていく。  私は緑になる。  どんどん落ちてく。落ちてく。貝。それに挟まる異端の私。  罪は砂となりはらはら落ちてく。そのままにして置けばよいものを。  貝を求めて。貝を。そう、それは金に輝く、しかしその実金ではなく鍍金で     飾った貝。
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