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ようやくキスが終わった頃には、雪兎は自分の唇が腫れてしまったのではないかと錯覚した。
はぁ……はぁ……と息を乱しているのは自分だけで、キスの途中で感じた羞恥を思い出してしまう。
「よかったか?」
顔を龍牙につけ、息を整えていると耳元で囁かれてしまう。
「んっ………」
先ほどキスで快感を高められてきていたのか、その囁きでもわずかに感じてしまい、より羞恥を煽られる。
「ははっ可愛い反応してくれるんだな」
頭頂部に口付けられながらそんなことを言われてしまうと、余計に顔を上げられない。
「…可愛いく、ないし」
ボスッ
「うわっ!」
「そういう反応が可愛いんだよ」
ぼそりと反論すると急にベッドに押し倒され、今度は額、頬、鼻、首と順番に口付けられていく。
時折チュッとなる音にも羞恥を掻き立てられるが、先ほどのキスよりマシかとされるがままになるも、時折声が抑えられず出てしまう。
「んっ…んっ……」
唇の感覚に集中してしまっていると、いつの間にかバスローブをはだけられてしまっていた。
「ぅひゃっ」
唇が乳首を捉えた瞬間、驚いて声が上がる。
ねっとりと舐めあげられたり、吸われると、なんだかむずむずとしてくる。
「んんぅ……」
「ふっ、やっぱり敏感なんじゃないか?」
「やぁ…そんなとこで話さないで。息かかってくすぐったい」
「ふーん。くすぐったいだけ?」
話しながら今度は反対の乳首を指で摘ままれる。
「ふぁっん……」
「声、我慢すんなよ。聞きたい」
「や、だ……恥ずかし…こんな声、聞いたことない」
雪兎は口元に手を当てながら小さな声で話す。
「男は声を聞きたいもんなんだよ」
龍牙はニヤリと笑いながら、乳首をいじるのをやめない。
「んっ…俺も、男だし…ひぅっ」
「そーだな、男だもんな。じゃあ気持ち、わかるよな?」
「わ、かんな、い…知らない、し……」
「いいから、声出せって」
龍牙はこういうが、雪兎は首を横に振るしかない。
自分のこんな声を聞きたいだなんて、龍牙は悪趣味なのではないかと思うほどだ。
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