【10】キセツ、シズカと共に

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【10】キセツ、シズカと共に

心地よい空気に包まれて、シズカは目を覚ました。 「あ、シズカちゃん。気分はどう?僕の力で、部屋は適温に保ってるよ」 あぁ…この心地よい温もりは、ハルくんのおかげ…… 「呼吸がしやすいように、オレが適度な湿度に保ってるぞ!」 とても良く眠れた気がするのは、ナツくんのおかげ…… 「お腹空いてませんか?食べやすいようにリンゴをすりおろしました」 食欲をそそる美味しそうな果実の香りは、アキ様のおかげ…… 「少し熱があったから、ボクがずっとおでこを冷やしてたよ」 おでこに置かれたタオルがヒンヤリ気持ちいいのは、フユくんのおかげ…… そんな、みんなの優しさが嬉しくて。 シズカは上半身だけで起き上がると、4人に向かって微笑んだ。 「ありがとう。ハル、ナツ、アキ、フユ、みんな大好き」 その笑顔に、全員のハートが射抜かれてしまったのは言うまでもない。 それからの4人は、そのままシズカの家に住み着いてしまった。 全員揃えば最適、誰が欠けても四季と健康は成り立たない。 季節の一番ではなくて、木瀬津(きせつ)シズカの一番になりたい。 そんなイケメン神様4人に囲まれながら。 逆ハーレムで、オールシーズン。 『シズカ』の『騒がしい』日々は、これからも続いていく。
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