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その2
そんな学校生活で唯一楽しみだったのは給食の時間だった。
みんなで準備して、同じものを美味しいと思える。
一番楽しい時間だった。
給食ってお母さんが作る料理とは違う美味しさがあったし、家ではあまり食べないものが出てきたりする。
お父さんも担任だったの先生の名前は忘れても給食で何が出てきたか、よく覚えてるって言ってたな…
だから、あんな形で忘れられなくなるとは思わなかった。
あの日も四時限目のチャイムが鳴ると、みんな給食の支度を始めた。
班ごと隣の席の人と向かい合うように机を移動させたり、台拭きで拭いたり、食事を盛り付けたり。
献立はミルクパン、鶏肉の照り焼き、野菜ソテーと、シチューだった。
いつもより洋風で豪華だった。
準備が終わると、学級委員が号令をかける。
「みなさん、手を合わせてください。
いただきます。」
「「いただきます。」」
とみんな後に続く。
まず私は牛乳を飲んで、野菜を食べた。
そして、パンをちぎって次にシチューを口に含んだ。
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