第一章 突然の政略結婚

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第一章 突然の政略結婚

私は葉村美鈴、葉村家の長女である。 葉村の父とは血の繋がりはない、私は母の連れ子で母が再婚してから妹が産まれた。 父は建築設計事務所の社長をしており、でもはっきり言って経営は赤字続きのようだ。 私は恋愛には程遠い生活をしている。なぜなら過去に辛い経験をして、もう誰かを愛する事に自信が持てないのだ。そして恋愛から逃げて仕事に打ち込んだ。 だから私が家計を支えていると言っても過言ではない。 疲れた、最近残業続きでくたくただ。 そんなある日、父の会社が倒産に追い込まれる事態になった。 父は頭を抱えて悩んでいた。 そこへ戸倉建設株式会社の御曹司、戸倉慶が我が家を訪ねて来た。 「はじめてお目にかかります、自分は戸倉建設株式会社の戸倉慶と申します」 父はそんな大企業の御曹司が何の用事なのかと首を傾げていた。 「突然で失礼かと存じますが、葉村建築設計事務所の借金を自分に払わせて頂けないでしょうか」
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