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プロローグ ~はじまりはおむすびと唐揚げで~
ここは北海道。
人口が約1万前後もいない田舎町。
僕は、この街に移住した。
あれは1年前。
仕事に疲れたのではない。働いてた会社は世に言う"ブラック企業"ではない。
僕は今まで働いた会社を辞め、都会を離れる決意をした。そう、違和感を感じたのだ。
"このままじゃマズイ"、と。
両親に置き手紙を置いた。
『勝手に会社を辞めてごめんなさい。僕は何処かに移住します。』
家出したとか、自ら命を断ちに行ったとかそう思われてもいい。
それでいいんだ。
車でフェリーに乗り、海の上で長旅をして北海道に辿り着いた。
腹ごしらえに海鮮丼を食べた。凄く美味しくて、新鮮で感動した。
何の宛もなく、車を走らせると、ある街に着いた。
もう遅いと旅館に泊まろうとしたが、ある古民家に停まった。
旅館かな?と思ったら、違った古民家を改装した開店前の食堂だった。
「お客さんですか?」
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