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懐かしさと揺れる真実
もうなんてないから
「本音で話そう?」
そんな言葉がアルコールよりも早く頭に回る
お酒を飲んだらなんでも言える気がするから
お酒に酔ったフリをして弱い自分を出せるから
その勢いで過去を精算したい
陽向「何頼む?」
既にお酒が入って微睡みに浸る瞳が
優しく問いかける
妃菜子「え〜なんだろういつも来る時は甘くて炭酸なしとかで頼むからなぁ……」
陽向「オシャレかよ……」
妃菜子「良くわからなく無い?何入ってるか……」
陽向「確かに……あ、これにしよう?」
そういって度数の高いお酒を指さす
妃菜子「え?誘われてる?」
陽向「1発2人で行っとこう?」
妃菜子「分かった」
言われるがままそれを注文して
早速目を合わせる
その隙に先に宣言していた配信ボタンを押し、限られた人だけが見られるように設定し直した。
この感覚も久しぶりのもので
懐かしさとちょっとの憎しみが込み上げてきた。
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