懐かしさと揺れる真実

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陽向「よ……」 妃菜子「……ん?」 陽向「それは……」 妃菜子「……」 周りの音を置き去りにする。 配信していることなんて忘れるくらいに静かな空間に 一言雫のような言葉が水面に落ちる 陽向「それは……貴女よ。」 妃菜子「え……嘘でしょ?」 嘘であれ。 そんな純粋なものじゃなく、私をもっと突き落とすような言葉であれ。 何度願っても切ない顔をした愛しかった彼の顔は変わらなかった 妃菜子「私の今日のトゥルーエンドは、貴方がそれを言って一人で浮かれてたって……自覚して、全てを解いてなかった事に……する……つもりで」 言葉に詰まる妃菜子に目を丸くしながら陽向は続ける 陽向「嘘でしょ……?でも本当に貴女よ」 妃菜子「……まじか……」 陽向「社会人一年目で先輩に言われたんだ、まだお前そんなのなの?って。でもワンチャン20歳までやらないらしいですって言ってその話を打ち切った。それほど……大切にしたかったんだよ?」 妃菜子「っっ……そこは浮気相手って……言って欲しかったかも。」 陽向「ううん、初めては、貴女よ。でも貴女は違ったみたいだけど」 妃菜子「え……?」 そんな記憶は無い。 だとしたらこんな風に心に留める必要も何もかもない。
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