告白

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 私は中学生の時、いじめに加わっていた。  クラスで浮いていて空気が読めない女子がいた。 クラスで話し合いをする時、彼女は皆とは違う意見を言い、そのせいで話し合いが長引いた。先生の言うことにも反対したりして、クラスの雰囲気を悪くした。彼女は友達もいないようだったが、平気な様子だった。  彼女は嫌われていった。そして、彼女をクラス全員で無視しようということになったのだ。  彼女が何を言っても、私達は完全に無視した。グループワークや体育の団体競技の時も彼女をいないものとした。  彼女はそんな私達の態度に最初は怒り、先生にも訴えたようだった。しかし、先生も積極的に動かなかった。あたりさわりのない注意を私達にしただけだった。反抗的な彼女を先生も嫌っていたのかもしれない。  彼女はだんだん、大人しくなっていった。私達との関りをさけ、昼休みには教室を出て図書室に行っていた。話し合いの時も、授業中も何も話さなくなり、最終的には学校へ来なくなった。  私達は「これで、クラスが平和になるね」と笑った。私は少し罪悪感を抱いたが、これで良いのだと思うことにした。クラスの和を乱しているのは彼女だったし、無視に加わらなければ、私がいじめられたかもしれない。  そして、彼女の存在はクラスで忘れられていった。
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