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…はい?
いや、今日日曜だし、今度いいの?ってことだよね?
『美織が良いなら、今から行く』
「えぇーっ?!」
思わず声が出てしまった。
まさか今から行く、なんて言われると思っていなかった。しかしながら、今更駄目とも言いにくい雰囲気だ。
『確か、私の家と祐くんの家って、少し遠いよね?今夜もお仕事あるんでしょ?疲れない?』
以前、お互いの最寄り駅を聞いたときに、1時間くらいかかる距離だったことを思い出し、仕事があるなら往復2時間はなかなか辛いだろう、と思った。しかし、さらに予想と違う答えが返ってくる。
『今日、仕事休みだから平気だよ』
うわぁ…お休みだったんだ…。
これでますます断りにくくなってしまった。
私は安易に食べに来る?なんて聞くんじゃなかったと後悔した。気になる人…というか、もうほぼ好きな人を自宅に招くなんて、緊張で心臓がもたないかもしれない。
『分かった…じゃあ2人分、準備して待ってる』
『本当?!やった!美織のご飯、こんなに早く食べれるなんて思わなかったから嬉しい!』
そんな風に言われると、ちょっと嬉しくなってしまう。単純かもしれない。
『じゃあ、最寄り駅に近くなったら連絡して。迎えに行くから』
さすがに住所だけ伝えて、マップで見て、それで来てくれ、というのも酷かな、と思い、そう伝えた。それに、少し買い足したいものが出来たので、外に出るには都合が良かった。
『ありがとう!助かるよ。でも準備が大変だったら、場所だけ教えてもらえば一人で行くから言ってね。無理はしなくていいから』
『はーい』
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