繋がる気持ち

13/24
前へ
/281ページ
次へ
「でも本当は、私も前から祐くんのことは気になっていたの。毎日のように連絡を取り合っているからだって思っていたけれど、そうじゃなかった…。連絡の頻度が少なくなったときは寂しかったし、電話で声が聴けたら嬉しかったし、この間の土曜日のお出掛けだって、すごく楽しくて、この時間が続いたらいいのにって…」 「美織…」 「今日も私のご飯、美味しいって食べてくれてたのもすごく嬉しかったし、さっきも…全く怖くない、と言ったら嘘になるけれど、怖さより恥ずかしさと嬉しさの方が上で。…変、だよね…短期間にこんな………」 すると、祐くんは再び私を抱きしめた。 「…全然、変じゃない」 祐くんは、きっぱりそう言い切った。 「むしろ、俺は嬉しい。美織がそういう風に思っていてくれたことが、本当に嬉しい」 「祐くん…」 止まりかけていた涙が再び溢れ出す。 「私、祐くんのことが好き…」 自然と言葉が出た。本人を前に言葉にしたら、さらに自分が祐くんのことを好きだと言うことを実感した。 「美織…」 「ちゃんと気付いたのが昨日だったから、まだあまり自分の中で整理出来ていないけれど…でも、私…」 言いかけて、唇を塞がれた。私は驚いて、動けなかった。 やがてそっと離れると、祐くんは私を見つめた。 「美織、好きだ…好きだよ…」 そう言って、再びキスをした。その後、角度を変えながら、何度も口付けを交わす。私は嬉しさと恥ずかしさでいっぱいで、されるがままだった。 何度目かのキスの後、祐くんが少しだけ離れた。 「美織…顔、真っ赤」
/281ページ

最初のコメントを投稿しよう!

598人が本棚に入れています
本棚に追加