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その日の午後。部活が終わった太郎は、帰りに忘れずショッピングセンターに行き、2階にある百均へ、足早に駆けていきます。
『銀、よかったね。夢が叶って!』
「ああ、すごく嬉しいよ」
思わずフタリの声は高くなります。
『ねえ、消費税って、今10%なの?』
「そうらしいな、105円でメモ用紙が買えた時から…と思うと随分長いこと経つな!」
『もう貯金箱が豚っていうのも遠い昔の話になってたりして!』
「かもな!」
『わあ、これから何が待ってるんだろう!!』
「銅、お前の夢も絶対叶うよ。」
『そうだといいなあ。でも、もうすぐ銀ともお別れだね…』
太郎は百均の入口で立ち止まると、カゴを手に持ちました。
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