(10)手のひらの上

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***  風見(がざみ)斗利彦(とりひこ)がいなくなったエレベーターホールで箱の動きを表示パネルでチラリと確認した伊藤直樹は、『全てお前の予定通りにことが運んでいるぞ』と(じん)に報告するため、執務室へと(きびす)を返した。  二人きりで室内に残してきた玉木(たまき)天莉(あまり)と、幼馴染み(くされえん)のことが気掛かりで仕方がない。 (僕だってほんの数分くらいでどうこうなるだなんて思いたくはないけど……。尽は女性関係に関しては、相当手慣れてるからな)  直樹は、上司としての高嶺(たかみね)(じん)のことは心の底から尊敬していたし信頼もしていたけれど、男としては全く信用していなかった。 --------------------- 【お知らせ】 『名付け裏話』の5ページ目に風見を追加しています。 79306aff-71b0-4783-89fb-712aff2195a0 https://estar.jp/novels/26096432/viewer?page=5 もしよろしければ٩(ˊᗜˋ*)و
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