(17)声を聴かせて?*

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 そうして天莉(あまり)の熱を(はら)んだ異議なんて軽く黙殺されてしまうのだ。  (じん)の両手は、今や何の躊躇(ためら)いもなく天莉の胸の双丘をふにふにと押し上げるように撫で回し始めていて。 「天莉の胸、ホント柔らかいよね。撫でる度、俺の手のひらに吸い付いてくる」 「そ、んなっ、感想要らなっ……!」  尽の手の動きは単純に天莉の身体を洗っているようで……それでいて何だかとっても。 「どうして? 天莉のことを実況するの、すごく楽しいのに」  ククッとすぐ近くで嬉し気に笑われて、天莉は羞恥心でカッと身体が火照(ほて)ってしまう。  尽の手のひらは傍若無人に天莉の柔肉(やわにく)を押しつぶしているくせに、何故か一番敏感な部分はわざと避けているように思えた。 「私は全然楽しくな、……ひゃぅ!」  楽しくない、と言おうとしたと同時、まるでそのタイミングを狙い定めたみたいに尽の大きな手のひらが、天莉の胸の先の飾りを撫でさするように押しつぶしてくるから。  天莉はたまらずに悲鳴を上げた。 「天莉、気付いてる? 俺の手の下でキミの可愛い乳首が()ち上がって懸命に存在を主張してる……」 「それはっ。尽くんが変な触り方っ、する、からっ」 「そう? 俺は普通に洗ってあげてるだけなんだけどな?」  耳まで真っ赤にして身体を折りたたむように縮こまらせようとした天莉を、逃さないよ?と言うみたいに、背後から回された尽の腕に力がこもる。  自然、尽の手に押しつぶされるようになった胸もギュッと握られて。  突き出されたお尻に、固くなった尽の熱が押し付けられる。
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