(22)紗英の身勝手な言い分

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(最初はすっごく痛かったけどぉー、されてるうちにすぐに慣れちゃったしぃー、どんなに中に出されても妊娠の心配しなくていいとかぁ、お尻でのエッチにハマる人がいるの、分かるぅー)  どういう基準で選ばれた男がターゲットを抱きに来るのかは、紗英(さえ)には分からない。  分からないけれど、ザキとオッキーコンビになら、いつかまた♥と思ってしまった。 ***  今回はそのおもてなしの会場が親睦会で。裏パーティーの生贄候補(ターゲット)玉木(たまき)天莉(あまり)らしい。  当然紗英(さえ)はルンルンで天莉を罠にハメた。  そうして――。  あの親睦会から半月余り。  玉木天莉が有給休暇で会社を休んでいる。  その間に、紗英も三日ほど流産したと言う自作自演のために、仕事をしたのだけれど、まさかそんな自分よりも天莉の方が長く休むだなんて、驚き以外の何ものでもない。  二人の部下に突発的に休まれた風見は、仕事に追われててんてこ舞い。  もちろん紗英が休んだことはほとんど影響はなかったのだけれど、問題は天莉が休んでいることだ。  このところずっと残業続きで天莉の仕事の穴埋めをしている風見(かざみ)だったが、へっぽこ風見の手に負える量の仕事ではないらしい。 (先輩がいないと風見も大変なんだぁ。ふふっ。何かいい気味ぃ~♪)  少なくとも紗英が入社してからずっと、こんなに長期間天莉が休んだことはない。 (博視(ひろし)と駄目になった時でさえ頑張ってたのにねっ! せんぱぁ~い、ご愁傷さまぁ~♥)  さすがに凌辱(りょうじょく)の限りを尽くされて、相当こたえたに違いない。  相手はザキとオッキーだったらしいから、少なくとも前も後ろも存分に使われたはずだ。
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