二月四日 ヒトリシズカ(一人静 )

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二月四日 ヒトリシズカ(一人静 )

拝啓 お誕生日おめでとう 瞳をみつめて 閉ざされた心が、こお り(氷)が溶けるのと合わせて 幸せが顔を出す。 頭上を白鳥が飛んで行き、春の 香りが微かに、とてもかすかに鼻腔をくすぐる。                    敬具                      二月四日、 僕はその手紙に封をして机の中へとしまった。 一人舞ふ義経思ふ静御前その美に君を思ふ吾があり 了
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