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待っているうちにソファで眠ってしまったようだ。
目を覚ますと律子が無表情な目でこちらを見ていた。
酒の匂いが鼻についた。
かなり酔っているようで何かぶつぶつと言っている。
「あんたさえいなければ…」
手に挟みを持ってこちらに向かってきた。
咄嗟に避けようとして揉み合い律子と一緒に倒れ込んでしまった。
「大丈夫か…」
倒れた律子は動かずピクリともしない。
電気をつけたら律子から血が流れていた。
血の滲みはどんどん広がっていく。
俺が刺したのか?
体が震えて頭が真っ白になった。
何も考えられずその場から逃げてしまった。
車に乗りあてもなく彷徨った。
夢じゃないのかと何度も思った。
人を殺した…人を殺した
そんな言葉が頭の中をグルグルと回っていた。
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