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「あとは……外は暑いので水族館とかどうでしょうか?」
「いいですね。水族館、子どものころに行ったっきりだな。園子さんは水族館好きなんですか?」
その質問に園子さんは今日一番くらいの笑顔で何度も頷いた。
「はい、大好きなんです。なんか、ずっと見てられるんです。ちっちゃい魚とか、エビとか。サメも好きだし、深海魚も興味あります。あ、でも動物園も好き」
「じゃあ明日は水族館行きましょうか。で、涼しくなったら動物園にも行きましょう」
いつもよりはしゃいでいるような園子さんを見ていると、俺まで楽しくなってきた。明日、水族館に行ったらまた違う一面が見られるのだろうか。きっと俺はいくらでも彼女のことを好きになれるんだと思う。
「俺もやりたいことあるんですけど」
「はい、なんでしょう」
「仕事の話するなって鏑木には怒られたけど、園子さんと夏のメニュー考えてみたいんです。俺がいろいろ作ってみるんで、意見とかもらいたいなって」
「え、そんな大事な役割をわたしがやってもいいのでしょうか」
「園子さんだからお願いしたいんです」
その言葉に園子さんは笑顔で頷いてくれた。
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