セフレに恋した憐れな俺

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好きだと自覚した途端、俺の一方的な想いだったと思い知る。 だから恋は苦手だ。 本来の自分を保てなくなる。 誰かに執着なんてしたくなかった。 俺は立ち上がった。 その時だった。 「うそ...だろ?」 息を切らしながら、木下が帰ってきた。 木下は俺を選んでくれたってことか? 俺は自惚れてもいいのか? 「早く帰ってこいって言ったろ。」 俺はあくまで冷静を装い言った。 本当は手汗が止まらない。 「ごめん。これでも急いだんだけど。とりあえず中入って。」 木下は俺を部屋へ招き入れた。 俺は玄関のドアが閉まると同時に、木下を強く抱き締めた。
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