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木下に俺の気持ちを伝えたい。
言葉にしなければ、彼には届かない。
「俺、」
先に口を開いたのは木下だった。
「俺、並木が好きだ。だからもう終わりにしよう。」
え?どういうことだ。
好きだから終わりって、意味がわからないこと言ってんな。
近付いたと思ったら、また遠ざかる。
俺たちは、どれだけすれ違えばいいんだよ。
「勝手に終わらせんな。俺も木下が好き。」
俺は彼の目をまっすぐみて言った。
「うそ...」
「嘘ついてどうするよ。俺は木下が好き。だから、俺たち一から始めないか?」
木下は泣きそうな顔で何度も頷いた。
「俺、ずっと並木が好きだった。初めての夜も並木の事が気になってたから誘った。」
「そんなに前から...?」
「うん。だから、んんっ」
俺は木下の唇にキスをした。
角度を変えながら、何度も繰り返す。
隠していた気持ちが俺の中から溢れ出す。
「木下、好き。」
「俺も並木が好き。」
そういうと、木下は俺に抱きついた。
想いが通じ合うことは奇跡だ。
俺はこの瞬間を胸に刻み込む。
俺たちの関係は、セフレから恋人へ。
これからも俺たちは惹かれ合う。
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