零れた、溢れた。

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月に1回から多くて2回ほど連絡を取る友達がいる。 某連絡アプリでのやり取りのみで顔はもう、数年ほど見ていないだろうか。 連絡と言っても、直ぐに既読がつくわけでもなく、あちらからの連絡に返信をして、半月ほど経ってまた連絡が来る、そんな感じだ。 生きてんのかなー、と心配になる時がある。 そんなこちらの心情を察してか、偶然か。 「やっばい、死んでたww」と、たまぁにそれだけの文面が送られてくる時がある。 私たちは互いに今、何をしてるのか、知らない。 何処にいるのかも、何となくしか知らない。 リアルで会うことはない。 そんなんだから、私の中の彼女の容姿は記憶の中の学生の頃から更新されない(おそらく彼女もそうだと思う)。 「やっばい、死んでた」は私と彼女の生存報告である。
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