シェヘラザードに蛇足

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 目が覚めると、すでに全く新しい朝焼けがこの世界を丸呑みしていて、私の横に蛇兄さんは居なかった。 「……こうして私のセカイは、小さく小さく輝きながら、数多の物語の中に浮かぶのでした。めでたしめでたし」  小さい声でそう呟いた私は、ハッピーエンドではない今日を、こうして切り出すことにした。 [了]
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