パーティープレイは目茶苦茶楽しい

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パーティープレイは目茶苦茶楽しい

 パーティープレイはソロプレイよりも楽しい。それは認めざるを得ない事実だ。  僕たちは今、遺跡のダンジョンにいる。そこでただひたすらモンスターを倒しまくって、僕のレベルは50以上上がっている。  しぶしぶ組んだものの、僕は今まで以上にゲームを楽しんでいる。  簡単にモンスターが倒せる! 経験値が入る! レベルが上がる! 強くなる! この繰り返しが楽しすぎる。  誰かと組むだけでこんなにゲームが変わるとは思っていなかった。装備の杖を鼻歌交じりでくるくる回したくなる。 「暗黒剣士(ブラックナイト)くんはどうしてゲームをしてるのかい?」 「暇潰しだけど?」  目茶苦茶楽しいけど、澄ました態度を心掛けた。何だかんだでそれなりに感謝しているけど、変に情を抱いてはいけない。 「暇潰しにしても、一年以上冥界とはじまりの村の行き来はつまらなかっただろ?」 「おじさんはどうなの?」  それに、自分のことを話すのは嫌いだし、詮索されるのも大嫌いだ。 「ゲームはなりたい自分になれる場所だからね。ゲームに夢中になれる間だけ特別な何かになれたような気がするんだよ」 「だからって勤め先のお金を使うのは……うわっ!?」  ゴーンゴーンと鐘のような音がなって、ダンジョン全体が揺れる。 「もうそろそろこのフィールドに隠しボスが現れる」
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