F∴A∴凛香とフーミンの事件簿３

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（でも、いい加減、連日連夜、一眼レフのカメラ持って、「デンジャラス学園はふはふフーフー」に通って、アイドルのるいるいなんかの追っかけしてる変態パパなんか知らないんだからー！私っていう若くてかわいい娘がいるのに不潔よ！不潔！いい歳こいて！）

昨夜のことを思い出して、思わず怒りで握り拳を握ってしまった。
腕がわなわなと震えた。
怒りに火がついて、余計に自分の力だけで家に帰らなければならないという使命感が芽生えた。
気を取り直して、再び植木鉢に手を掛けて、持ち上げるとジリジリと音をたてる日差しの中を歩き始めた。

暑い中を歩いていると、思考は冷たいものや涼しいものを考えるようになる。
少しでも脳の苦痛を和らげようという防衛本能だ。

「暑いって言いたくないけど、あっつい！！！！！！言ったら負けな気がするけど、暑いものは暑い！！！夏のばかやろー！」

口では文句を言いながらも、歩みは止めなかった。
上半身と下半身では脳の制御が分けられているように、分業しているかのようだ。
新型感染症が流行してからというもの夏休みとはいえプールのない夏休みである。
水泳の授業すらここ数年はやっていない。